大人が使えるコンパクトサイズのSC-M39CWEM

SC-M39CWEM
SC-M39の音質は暖色系,万能

音質レビュー

音質も小ささも直方体のミニマルデザインも寝室に最適

やさしい音色の落ち着いたサウンドです。木目調のデザインに似つかわしい、いくぶん暖色のまったりした響きがします。1万円から3万円程度のスピーカーのなかでは、いちばん「温厚」と形容したい真面目な音作りのスピーカーです。


「クラシックの本場ヨーロッパのサウンドデザイナーとコラボレーション」というメーカーの謳い文句のとおり、意図的にエッジを立てて音のシャープさを強調することなく、楽器の渾然一体となった音楽表現にもそのまま寄り添う自然な音を奏でます。そんな音の性格がクラシックはもとより、「ジャズにこそぴったり」という感想にもつながっています。

確かにこの甘みのある響きであれば、リラックスした時間や寝る前のひと時、ピアノトリオの奏でるスタンダードナンバーをうっとりするほど美しく聴くことができるはずです。


サラウンド用途にも適しています

このSC-M39CWEMを、ホームシアターのサラウンドスピーカーとして購入する需要も結構あるようです。単体販売のスピーカーをサラウンドに使う贅沢仕様ながら、全体としては低コストにおさまりますね。


サラウンド用を同じスピーカーでそろえるメリットは、取り囲まれる音質の統一感が損なわれず、アンプによる音質調整にも無理を生じないこと。無理をしてまでメーカーをそろえる必要はありませんが、現在ご使用のフロントスピーカーやAVアンプがDENONという方には、特に検討してほしいプランです。


当ブログ内にはDENONのトールボーイで言うとSC-T11SGを紹介している記事もありますが、木目を選べるという点でテイスト上の統一を図れるのは、上位のSC-T33SGMSC-T55SGMです。それぞれ参考までにご覧ください。


ホームシアター用としてもうひとつのメリットは、このスピーカーが「目立たない」こと。サランネットを付けていれば絵に描いたようなシンプルデザインです。ご家庭の週末シアター用としては、使っていないときや、特に昼間に威圧感が少ないこともこのスピーカーのいいところになります。またねじ式の接続方式に比べて着脱が容易なバナナプラグにも対応しているので、リビングにお客様をお迎えする間は片付けてしまおうというときにも便利です。

それから、これは大きなメリットでもありませんが、真四角なスピーカーは掃除も楽です。ホコリ取りでさっと撫でるだけで数秒で終了。複数台あると面倒な日々のお手入れでも、ちょっとした手間が省けますね。


各社のローエンドのまとまりのよさ

DENONに限らず、各社のローエンド機種はそのサイズやコスト上の制約にもかかわらず、まとまりのいいものが多い印象です。やはり幅広い層のユーザーに手にとってもらわなければならない入門機として、一定ラインを超える完成度は持たせる必要があるということでしょう。

SC-M39CWEMの市場価格は、1万円前後をいったりきたりしていますが、でもそれよりずっといいモノです。それは音もそうですが、店頭で実物を見れば視覚から伝わってくる部分もあると思います。

各社のローエンド機種の中では、暖かめの優しい音のするスピーカーです。直方体のミニマルな見た目にも落ち着きのある、コンパクトなスピーカーをお探しの方におすすめします。

AmazonのDENON SC-M39CWEMの製品ページはこちら。

ペア1万円-3万円の機種の一覧ページはこちら


※新機種SC-M40の感想はこちらです。

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