音楽好きをニコニコさせる4312M2

4312M II b
4312M2の音質は元気いっぱい

音質レビュー

見た目にやられた。

往年のJBLのフロア型モニタースピーカーをを知っている方なら、モックアップモデルのミニチュアかな?と思ってしまいそうな、コンパクトサイズのJBL 4312M2です。開発陣はきっと、遊び心でこれを出したに違いない!

ハードな見た目でコンパクトサイズというギャップが写真映えするのか、あちらこちらのブログやサイトでお見かけします。音楽とは関係なさそうな、ファッション系やフォト系のページにも登場。

さてこれがどんな音を出すのかというと、軽快ながらなかなかどうしてあなどれない溌剌としたJBLサウンド。だからジャズを「なるほど!」の説得力で聴かせるのは当然としても、このスピーカー、J-POPやロック、さらには「意外にも?」管弦楽クラシックくらいまではしっかりこなす好バランスの持ち主でもあるんです。


元気いっぱい。

ネット上のレビューでは、「いい!」というひとと「xxx!」というひとにハッキリと分かれる傾向。「ウーファーのエッジが布製だから、エイジングの効果が大きめで、時間もかかる」ということが影響している可能性がありますが、かならず試聴してから購入を検討しましょう。

でもこんなかわいいスピーカーが元気にハツラツと鳴っていると、素直に「いいなあ」と思えますよ。あなたの気分を、常時5センチ底上げしてくれるでしょう。

ブルーバッフル/ウォールナット天然木仕上げの(WX)に加え、ブラックアッシュ調仕上げの(BK)があって、実勢価格が違います。ウォールナットはインテリア的にも可愛くてよし。

50000円-99999円のレンジにおいて
楽天レビュー件数 1位

(azu)


唯一無二の存在感

真空管アンプでもよく鳴る

この4312M2と真空管アンプをセットにした限定販売のミニコンポが以前ありました。能率が90dBとそれなりに高いので、真空管のように比較的小さな出力のアンプでも鳴らしやすいスピーカーなのですが、好みの音に寄せようと思うと難しい部分もあるでしょう。

変にこだわらず鳴るがまま、鳴りたいがままの音を生活の中に受け入れて楽しむタイプのスピーカーではないかと思います。

朝から聴けるJBL

たとえば休日の午前中を気分良くすごすのに、4312M2はジャストな「道具」です。音の出は明るく軽快で、昔の曲も新鮮に聴かせてくれますし、モダン以前のジャズなどを静かに流して朝の時間の快適さを演出するのにも適しています。趣味のオーディオというより生活用品として、気軽に使うことができます。


比較したい機種は?

このスピーカーの見た目に魅力を感じている場合には、代替出来る製品はありません。迷うとするなら、黒とウォルナットのどちらにするかです。どちらも魅力的で、双方、音には大差ありません。それでも評論家なら、わずかな違いを聴き分けてそれを書くのでしょうが、私の場合は大差どころか小差も聴き分けることができません。設置や鳴らし方による個体差のほうがずっと大きいと感じます。耳ではなく、目で選んでいいと思います。


ステップアップするなら?

4312Eと言いたいところですが、どうなんでしょうか。4312M2を「JBLモニタースピーカーの入門機」として捉えている人は、案外少ないのではないかと思います。すでにJBLを愛用している方が2台目以降のサブ的に買っていることは多いですが、むしろ日本でJBLが熱狂的に支持されてきた歴史を知らない(または興味がない)ユーザーにも、このコンパクトなJBLは男女関係なく響いているようです。

出自はともかくとして、4312M2はなんらかの系統の上に位置づけることの難しい、唯一無二の存在です。ステップアップということをあまり考えずに長く使っていけるでしょう。(iG)

AmazonのJBL 4312M2の製品ページはこちら。リンク先は写真の黒ですが他にウォールナットがあります。



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