全力で歌うばかりが歌じゃない。

S-A4SPT
S-A4SPT-VPの音質は艶あり

音質レビュー

大人の居場所に。

隠れ家的バーや書斎によく似合う。ウィスキー樽をを使用した筐体に、クエイントな高級感が漂います。気になる音質はといえば、外観そのままの、しっとりと艶っぽい大人のムードです。ほんのちょっぴり、スモーキーかな。

なにしろ素材がウィスキーの樽。想定しているユーザー層も「大人」のはず。ジャンルに関しても、シンフォニーよりはジャズ・コンボを、JPOPよりはクラシック・ロックをと、雰囲気込みで味わいたいところです。

「アコースティックがたまらなくいい」「室内楽、ピアノトリオの表現力に秀でている」「女性ヴォーカルの湿度感ある温もり」と、多くのユーザーの評価にもばらつきがありません。うん、皆さん、いいモノ買ったね!

飽きが来ず、長く使えそうな外観。濃赤と濃緑の2色のグリルネットが付属しています。惚れますなぁ。

一日のしめくくり、色とりどりの音楽に耳を傾けるひとときは、あなたの毎日に、小さくとも深い満足感をきっともたらしてくれるでしょう。

琥珀色の精とともに数十年の時を刻んだオーク樽の響きが、今宵、大人のあなたを酔わせます。(azu/iG)


比較したい機種は?

これ以外でも満足できるかどうかが決め手

こういう個性のある製品には比較対照はなじみませんね。気に入るか気に入らないかです。もう少し正確に言うと、超・気に入るか気に入らないかです。「どーしてもコレが欲しい!」と思ってしまったらもうコレしかない、そんな工業製品です。こんなふうにモノにはまっちゃうようなことも時々ありますよね。

ピュアモルトスピーカーは、ユーザーの高い評価を受けている音質はまた別として、その背景に「物語」を持っています。そしてこの物語の部分がこの製品の存在感の源になっていますよね。

エコや持続可能性といったコンセプトモチーフはもちろん、もっと直接的に、樽の元になったオークの樹が生きてきた、長い長い時間の流れや、その時代に起こったであろう無数の知られざるストーリーを、音楽の起伏とともに想像せずにはいられません。


製品の持つフィロソフィーに注目

このブログで紹介してきた個性派スピーカーには他に、

がありますが、どれも物語性よりは「クラフトマンシップの伝統」そして「現代的なセンスや遊び心」のようなものを感じさせる製品です。まずメーカーへの思い入れありきな部分が前提としてあります。コンセプト発信型のS-A4SPT-VPとは異なる立ち位置です。

これらの際立ったキャラクターのある機種の中で、あなたが共感できるような存在感を持つ、そしてもちろん、好みの音の質感にあてはまるものはどれでしょうか。それも含めてやっぱり「コレ!」ですか? (iG)


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