超単焦点プロジェクターには平面性の高いスクリーンを選ぶのがコツ

プロジェクター用のスクリーンは、スクリーン素材のほかに、設置方式としても壁掛け(掛図)自立(床置き)吊り下げ張込みなどのバリエーションがあり、好みやこだわりに応じて自由に選ぶことができます。


スクリーンの設置方式

 ※画像はイーサプライのトップページ。

このページでは、各タイプそれぞれを選ぶ時の注意点や、知っておいて損はない、設置のさいのちょっとした工夫について解説しています。参考にして環境に適したスクリーンを選んでみて下さい。

また、最近機種が増えてきて人気も高まりつつある超単焦点プロジェクターに関しては、スクリーンとの相性も結構ありますので、多少の注意が必要です。



壁掛け(掛図)式スクリーン

サンワサプライ プロジェクタースクリーン(三脚式) PRS-S105
例:サンワサプライのスタンドタイプPRS-S105。画像をクリックでamazonのページが開きます。

壁掛け式(掛図式)スクリーンは、壁や鴨居、または三脚スタンドなどにその都度掛けて使う方式のスクリーンです。

シンプルなこのタイプはある程度のサイズまでは非常に汎用性の高いスクリーンです。掛け軸のように巻いて収納することができ、軽いので持ち運ぶことも容易です。そのためビジネスでのプレゼンテーション用途にもよく使われています。

価格も安価なので予算内で一回り大きなスクリーンを実現することができますが、巻き上げ機構を持たないため、大型になるほどしわを作らず均等に巻き取るのに「慣れ」や「コツ」が必要です。

また、壁掛け式のスクリーンは、ほかの方式と比べて面積比でも軽いものが多く、エアコンの風が直接当たる場所ではその影響を受けやすいことも注意したいポイントです。

キクチ科学研究所 壁掛け型スクリーン幕面黒マスク無ホワイトマット仕様100HDサイズ自立スタンド2本付 KPV-ST100HDW

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自立型(床置き)スクリーン

サンワサプライ プロジェクタースクリーン(床置き式) PRS-Y90HD
例:サンワサプライ PRS-Y90HD

床に置いた細長いボックスから手動でスクリーンを引き出して、裏側のパンタグラフやつっかえ棒で上部のバーを支える方式です。

自立型スクリーンは、壁に傷を付けることもなく、テレビの前や壁際などにちょうどいい場所があれば手間も要らずスマートに設置でき、巻き上げ式と違って小さいお子さんがいる家庭にも不安感なく導入できます。

収納スペースもわずかですが、使用するときには脚を前後に出して安定させる必要があり、その分の40cmから50cm(製品による)程度の前後のスペースが必要になります。

キクチ科学研究所 ワンタッチセッティング床置きスクリーン幕面ホワイトマットアドバンス仕様 SD-100HDWA/K



吊り下げ・巻き上げ式スクリーン

エリートスクリーン プロジェクタースクリーン マニュアル 100インチ(16:9) マックスホワイト素材 ブラックケース M100UWH
例:エリートスクリーン M100UWH

壁や天井に固定したり、ポールに取り付けて常設することで、プロジェクターを使うときだけ引き出して使用することができるスクリーンです。ホームシアターのスクリーンというとこの方式を最初にイメージする型が多いのではないでしょうか。

巻き上げ方法には電動手動があり、そのうち手動のものには、チェーンを引いて上げ下げするタイプと、多段階に引き出すことができ、最後まで引き出すとスクリーンがケース内に収納されるしくみの、スプリングローラーと呼ばれるタイプがあります。

(つまり、サンシェードとしての窓用ロールスクリーンと同様の巻取り機構なのですが、実際のところ、ニトリで売っている窓用ロールスクリーンも、映画鑑賞用としてそれなりに使うことができます。)


ポールを使えば素人でも設置できる

大画面になってくると手動式もそうですが、特に電動巻き上げスクリーンは、100インチワイドサイズで10~14kg前後と重量があり、壁や天井への取り付けには、ある程度の知識を持った人の施工が必要になります。

しかしポールを使えば、容易に巻き上げ式のスクリーンを設置することも可能です。


管理人は以前、市販のポールとブラケットを使って、2間続きの部屋の出入り口の上に電動スクリーンを設置していたことがあります。部屋の出入口を半ばふさぐ形でスクリーンを下ろし、部屋の内側からプロジェクターを投射して映画を鑑賞する格好です。

その際の取り付けは私ひとりで行い、素人ながらなんとか設置できましたが、スクリーンの重さ以上に、両側をいっぺんに持ち上げるのに四苦八苦しました。脚立を用意して二人以上で作業すれば、遥かにスムーズにことが運ぶと思います。


ポールを使用してスクリーンを設置するメリットのひとつは、「テレビ画面よりも前にポールを立て、プロジェクターを使うときだけテレビの前にスクリーンを降ろす」ような使い方ができることです。安全に設置できれば電動スクリーンは使用感もとても快適で、スクリーンのせいで映画を見るのが億劫になるようなことも避けることができます。


ポールを使うと揺れ対策もしやすい

また細かい工夫になりますが、ポールの下のほうの適当な位置にアングルブラケットなどでアタッチメントを自作して、バーの下端部分を押さえるキャッチ機構を作ったり、マグネットで固定したりすることで、エアコンの風によるスクリーン揺れを軽減することもできます。

LIVE SCREEN 16:9 120インチ 電動格納 プロジェクタースクリーン

LIVE SCREEN 16:9 120インチ 電動格納 プロジェクタースクリーン




張込みスクリーン

オーエス100型張込スクリーン PA-100H-01-WG
例:オーエス100型張込スクリーン PA-100H-01-WG

張込みスクリーンは、フレームの内部にスプリングが仕込まれていて、それで四辺方向からスクリーンを引っ張っている方式のスクリーンです。体操のトランポリンのように、スクリーン面が常にピンと張った状態を維持することができます。

そのため張込みスクリーンはきわめて平面性が高く、冷房中の室内の空気の動きにもほとんど影響を受けません。専用シアタールームなどの常設できる壁面があれば、個人的には最優先して選びたいスクリーンがこの張込みタイプです。


超短焦点プロジェクター向けのスクリーンに向いている

超短焦点のプロジェクターは、スクリーンの至近距離から浅い角度で映像を投射することができるので、プロジェクター-スクリーン間の距離を大きく取れない部屋でも、手軽に大画面の映像を楽しむことができます。

この超単焦点プロジェクターの投影先として、最も適しているのは「壁」です。実際にメーカーの製品サイトでも、壁や床に投影しているイメージをトップに用いていることが多いです。

それには「カジュアルなプロジェクションスタイルの訴求」という戦略的な側面もあると思いますが、投射する角度が浅くなるほど、投影面(スクリーン)の揺れや平面性の影響が強く現れてくるという物理的な理由もあるように思います。


プロジェクターで正面から投影しているとスクリーンのわずかな前後方向の揺れは感知しにくいのですが、急角度で投影していると映像がシーソー状に揺れるのがわかります。

また、年月とともにスクリーンに不可避的に現れてくるV字状のしわの影響も、投影角度が浅いほど目に付きやすくなってきます。

張込みスクリーンは、平面性、風に対する強さ、しわのできにくさでも、壁掛け・自立・吊り下げスクリーンに優っていますので、比較的高価ですが導入できる環境があれば一番におすすめします。


キクチ科学 イーストン 組立式張込み サウンド・エコスクリーン/E2SKP180HD
キクチ科学 イーストン 組立式張込み サウンド・エコスクリーン E2SKP180HD(幅約4メートル)。
張込み式はかなり大きな画面サイズでも安定した平面性を保てるので、業務用としてもおすすめです。


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