賃貸マンションのプロジェクタースクリーン設置方法あれこれ
賃貸マンションやアパートで、壁や天井に傷をつけずにプロジェクタースクリーンや液晶テレビを設置するためのアイディアを紹介します。今回は若井産業のディアウォールの紹介がメインになります。敷金が気になって大画面スクリーンの設置に踏み切れない人のヒントになれば幸いです。
スクリーン以外に棚受け金具を使ってプロジェクター本体も設置することができます。
ディアウォールのしくみ
若井産業のディアウォールは、市販のツーバイフォー(2x4)材と組み合わせて、天井突っ張り式の柱を設置するための製品です。
商品はツーバイフォー材の両端にかぶせる樹脂製のパッドが2個1セットになっています。上側のパッドの内部にスチールのバネが仕込まれていて、これで天地をしっかりと突っ張る仕組みになっています。木材の長さが足りない場合に使う調整スペーサーも2枚入っています(ぐらつく場合に下側に入れて使います)。
1セットで1本の柱を設置することができるので、スクリーン設置なら2セット、壁面棚作りなら2~4セットなど用途に応じて用意してください。
色は従来のホワイトのほかにライトブラウン、ダークブラウンがあります。
設置の条件について
ディアウォールは壁際に寄せて使うよう指定されているので、テレビより前に柱を立ててスクリーンをテレビの前に降ろすような用途には使うことができません。
またメーカーのpdfには、滑る可能性があるのでカーペットの上には設置しないように、畳の場合は沈まないように広めの板を置いてその上に設置するようにとの記載があります。
天井が薄いベニヤ板などの場合には、梁が通っている場所を探してぐらつかないように設置する必要があります。しかしスクリーン程度の重量であれば、天井が押して凹むような強度でなければ問題なく設置できます。
「天井高マイナス30から40mm」が適度な長さ
パッケージの表示ではツーバイフォー材を天井の高さから45mm引いた長さにカットして使用するとしていますが、実際に設置したレビュアーの意見では-45mmでは突っ張り力が弱く、-30mmから-40mm程度にしたほうがいいという方が多いようです。
スクリーン以外の利用例
レビューを読むと、テレビの壁掛け、各種の棚、キャットウォーク、ギターハンガー、自転車用のバイクハンガーに利用している方が多くいます。
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ツーバイフォー材の入手方法
ツーバイフォー材は木材の規格で断面がおよそ38x89mmのものをいい、ディアウォールもこれにぴったりとはまるようになっています。一般的には北欧や北米産のものが主流で、SPFとかホワイトウッドという名前でも売られています。
ツーバイフォー材には長さもいろいろあって、木材を扱っているホームセンターなら容易に入手できますが、ホームセンターの規模によっては1800mm強のサイズまでしか置いていないお店も多いです。一般の家庭の天井高は2400mm程度はあるので、長いものが必要な場合は、郊外の大きめのホームセンターに行くか、ネットで扱っているショップでも購入することができます。
ホームセンターでも通販でも、必要な長さにカットしてくれるのでそれを利用するといいでしょう。
注意点としては、用途の性質上、長尺をそのまま使うので切って運ぶことができません。集合住宅のエレベーターに入るか、または階段で運べるかどうかをあらかじめ調べておきましょう。
ディアウォール以外で簡便にスクリーンを設置する方法をあといくつか。
スタンドを置くか床置き式スクリーンにする
スクリーンスタンドは軽量の掛図スクリーン向きです。吊り金具が2箇所ないし3箇所ある大型スクリーンの場合は、スタンド2台で吊るとより安定します。
使うときだけ引き出せる床置き式のスクリーンもあります。下のキクチの製品はそのなかでも高級品の部類になります。
スクリーン専用壁紙を使う
壁紙そのものをスクリーンにしてしまうとこうなります。下記商品にはホワイトとグレーがあり、楽天のショップではのりなしとのりつきが選べます。
こちら↓は同様の製品のAmazonのページ。プラダン(プラスチック段ボール)に貼って軽量のスクリーンを自作した方がレビューしています。
壁が石膏ボードの場合には壁美人
ホッチキスで専用パーツを壁に留めてテレビや棚を設置できる壁美人という製品。壁掛けテレビでの使用実績が多数ありますし、バリエーションのなかには耐荷重が24kgのものまであり、案外スクリーンに使えそうな気もします。
ただスクリーンの場合はどうしても上下方向の幅が小さく、壁との接触面の下端を支点にして針を引き抜きながら前方に落下しようとする力には非常に弱いと考えられます。
ですので使用する場合にはごく軽量のスクリーンに限るか、または十分な面積の金具を取り付けた上でそこから吊るような形を工夫することをおすすめします。
また全く壁に傷が付かないわけではない(穴がわかりづらいだけ)ことと、各サイズのページを見ていくと使用中に抜けたというレビューがある点にも注意したいところです。
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